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貧困老人里山徘徊№228 寂寥高原霧ケ峰
かつて荷風は寂寞を求めて荒川の放水路に杖を曳いた。荒涼たる風景だけが自分を慰藉するという荷風の落魄趣味である。季節は初秋、白露から寒露にいたる末枯れた風景は老人のあくがれである。終日曇天の予報だったので霧ケ峰に寂寥をもとめて逍遙した。夏の喧騒が去った高原は秋の草花が咲き乱れひっそり閑として素晴らしい風情である。午前9時、八島湿原は濃い霧に閉ざされ気温11度。霧のウエットハイ周辺で見つけた花。ヤマホタルブクロ、オニユリ、ヤナギラン、サラシナショウマ、ウスユキソウ、ハクサンフウロ、タチフウロ、オミナエシ、ツリガネニンジン、シラヤマギク、ヤマラッキョ、マツムシソウ、アキノキリンソウ、オヤマリンドウ、ヤマトリカブト、ハバヤマボクチ、ノコンギク、ヤマハハコ、ハナイカリ、ウメバチソウ、ベンケイソウ、ヤマハギ、ゴマナ、ノリウツギ、ワレモコウなど。年寄りになるといつの間にか花の名前も覚えるものである。観光客が少しいるのは車山の山頂辺りだけ。あとはただ濃霧に深く静まった無人の高原。泣きたくなるような寂寥。水蒸気が結晶する寸前のミストシャワーと涼風。南の耳、北の耳、ゼブラ山と中央分水嶺トレイルを歩く。北の耳で細かな雨粒が降りはじめる。こんな小雨は濡れていく気分。希死念慮が鬱々とわく。霧の高原に甘美な死のイメージはよく似合う。このまま死んでしまいたいから「アカシアの雨」を歌いながら歩く。「サークルゲーム」が響いているのは数日前に「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」を観たからだ。少し脱線するがやはりタランティーノは面白い。毎回、挿入歌が素晴らしい。「サークルゲーム」には思わず泣けた。そっくり役者のパロディやブルース・リーの人種差別も痛快。チャールズ・マンソンまで出てくるのでラストへサスペンスは盛り上がる。団塊ノスタルジジイの脳裏にはむかし衝撃をうけた「ピッグ」の血文字が浮かんでいる。それをまんまと裏切るカタルシスには脱帽。老人には大笑いのお勧め映画。帰路に星糞峠黒曜の水硬度16という超軟水を汲んで、和田宿のふるさと温泉で30度の源泉かけ流しで筋肉をほぐす。このコースは平坦でキツい登りもないので還暦過ぎの山歩き初心者にはうってつけである。ちいさな声で言うが一人500円でガイドもやっている。松茸狩りガイドともども宣伝しておく。



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by sanyahoukou | 2019-10-04 01:49 | 山暮らし | Comments(0)

信州の山の中に家族3人暮らし。狩猟、山歩き、釣り、採集した食材での料理など、山での暮らしの記録。


by HATA