猟師ハ見タ 「山怪」
2019年 03月 24日
今更ながらですが、ついつい読まずに本棚に埋もれていた田中康弘さんの「山怪」を読了しました。
こちらはベストセラーになりシリーズ化され現在3作まで出ています。
著者の作品は猟師を題材にしたものが多く、僕も「猟師食堂」と「マタギ 矛盾なき労働と食文化」は読んでいますが、「山怪」はその2冊とは全く毛色の違った作品となっています。
内容は著者が長年取材した猟師など山の住人から直接聞いた不思議な話が淡々とまとめられたものになっており、約50話ほどの体験談が収録されてます。
例えば、不死身の白い鹿の話や、幽霊、神隠し、遭難、臨死体験、狐に化かされた話などなど。
実際に聞いた話をあまり手を加えずにそのまま書いてあるようなので、オチが無い話ばかりですがそれが妙にリアルです。
怪談話というよりどちらかいうと民話的な不思議な話が多く、怖いというよりは興味深く読み進めました。
と言っても山でテントを張り一人で夜読んだら・・・多分寝れません(笑)
山好きはもちろん「遠野物語」のような世界観や民俗学とか好きな方ならオススメの1冊です。
by sanyahoukou
| 2019-03-24 06:23
| 山の本
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